映画「ワンダー 君は太陽」の試写を見て
映画「ワンダー 君は太陽」の試写を見てきました。
すごくいい映画だった。
すべての人の物語
少年オギーとその家族、友達、彼の周りにいるすべての登場人物達の物語でした。
勇気をもってオギーを送り出した母(イザベル)の苦悩と、夢を叶える物語。
両親がオギーにかまりっきりで、一人孤独にいい子を演じる姉(ヴィア)の物語。
素直になれず姉(ヴィア)と距離をとって苦悩する姉の友(ミランダ)の物語。
偽りから始まったオギーの友(ジャック)の友情物語。
太陽のようなオギーを中心に、彼の周りを惑星のようにわる登場人物達それぞれの物語に気持ちを揺さぶられます。
登場人物それぞれの想いに共感できるところがあり、ひとつひとつの物語が奇跡へとつながっていきます。
母(イザベル)の想い
僕は男ですが、ジュリア・ロバーツが演じる母(イザベル)にかなりグッとくるものがありました。
今までオギーと一緒にご飯を食べていたはずのテーブルで一人食事をするシーンや、校門で楽しそうにおしゃべりしながらオギーと友達(ジャック)に目の前を素通りされるシーンなど。
息子が少しづつ成長し自らを離れていく場面をいろいろな想いでかしめる母(イザベル)の姿にぐっときます。
また、姉(ヴィア)を通して、障害をもつオギーにかかりっきりで娘をみてやれていなかったことに気づく母の気持ちに胸がギュッとなったり。
姉(ヴィア)の想い
弟想いで家族想いな姉のヴィアの孤独な姿に共感できない人はなかなかいないんじゃないかな。
オギーの母(イザベル)も夢を諦めたように、姉(ヴィア)も母に愛されることを諦めて寂しい気持ちを押し殺してしまう。
母にただただ「見て欲しい」という想いをつのらせ、オギーをうらやみながらも愛していく彼女の姿に気持ちを揺さぶられます。
そして、姉の友(ミランダ)との物語もよかったです。
スターウォーズキャラが出てくるよ!
オギーがスターウォーズ大好きということもあって、映画の中にスターウォーズのキャラクターが出てきます。
彼の妄想でダース・シディアスにチューバッカ劇中に登場し、チューバッカにいたっては3回くらい出てる?かも。
考えさせられたりグッとくるシーンででてくるチューバッカに注目してみてほしいです。
普通とはなにか
少年オギーを通して「普通」とは何かを考えさせられます。
普通に学校に行って、普通に友達とおしゃべりして、誰にも注目されずただ普通に校内を歩く。そんなことが出来ないオギーの姿に、普段どれだけ普通な幸せおくっているかを再認識する。
そして、自分とは少しだけ違う彼の姿をどこか“かわいそう”だという気持ちから自分の普通な幸せに気づくという、人の卑しい心の部分にも気付かされます。
普通ではないこととはなにか、考えるきっかけを与えてくれる映画です。
ポップで明るいストーリー
特別な顔をもってしまった少年が初めて学校に通い、いじめや辛い経験をのりこえ奇跡を起こしてく物語。
予告を見て、物語の概要をみたときにけっこう辛い感じの映画なのかなとおもっていました。
でも、すごく明るい!笑いが起きる!ポップでキュート!
たしかに辛い部分はあるけど、楽しいポップな部分のバランスが絶妙で、個人的にはすごく見やすくて楽しい映画だったと感じました。
もしこれを日本で映像化したら、いじめや親子関係、友人関係などで暗くてもうすこし重めの作品になってしまいそう。
この映画のハリウッドらしいポップな感じが僕はすごく好きです。
映画をみて
すごくいい映画でした。老若男女すべての人が楽しめる映画だと思います。
小学生の子供から、中高生も楽しめると思うし、親世代はもちろん、20代〜30代にも楽しく感動できる映画だと思います。
親子関係、友情、恋愛、いじめや差別、沢山のものがつまっています。
オギー自身よりも、彼のまわりにいる沢山の人々を通して共感と感動をあたえてくれます。
宇宙飛行士のヘルメットが気づいたら画面から消えていて、そこにはオギーと沢山の笑顔が溢れている。
素敵な映画でした。