- - AD - -

映画「散り椿」を見てきました。

ラブストーリー

親友との再開、過去の事件、謎解き、妻の思い、お家騒動。
様々な絡み合っている物語ですが、まん中にあるのはラブストーリー。
新兵衛(岡田准一)と妻の篠(麻生久美子)の夫婦愛、妻の篠(麻生久美子とうぬめ(西島秀俊)の恋、里見(黒木華)が新兵衛(岡田准一)によせる想いと、すこし複雑でまっすぐな恋愛が物語を引っ張っていきます。
麻生久美子さんと黒木華さんが劇中で、相手を思い静かに溢れでる美しさと艶っぽさがとても素敵でした。
これはラブストーリー時代劇です。

本格時代劇をあまり手掛けていない?

散り椿の記事で木村監督が、カメラマンと監督の両方を通しても本格的時代劇をあまり手掛けていないということを目にしてびっくりしました。
木村監督作品はほとんど見ているのですが、確かに本格的時代劇はなかった。でも、カメラマンとしてのキャリアはものすごいし、黒澤組としても有名だから時代劇というものに数々たずさわってきたんだろうなと思っていたので驚きです。
本作は本格的時代劇。
役者の演技、背景、所作、映像、どれも隙がないくらいの時代劇でした。
黒澤監督の見習いとしてつちかってきた貴重な経験がこの作品に生きているんでしょうか。

黒澤組

監督は木村大作さんで脚本は小泉堯史さん。黒沢組のツートップです。
雑誌で読んだ本格的時代劇をあまり手掛けていないという話からどうなんだろうと思っていたのですが、他の本格的時代劇とまったくみおとりしない素晴らしい時代劇でした。
通常は他人の作品の脚本は手掛けないという小泉堯史が、木村監督のために力を貸し、この作品を作り上げたのは黒澤組の共同作業があってからこその化学反応なんじゃないかなとおもいます。

岡田准一のかっこよさ

とにかくかっこいいです岡田准一が。
刺客から襲われ戦うシーン、うぬめ(西島秀俊)のと刀を交わるシーンに、最後の決闘など、とにかく殺陣がのもすごく綺麗で早い。
ただ縁側でたたずんでいたり、また妻の篠(麻生久美子)にすこし甘えるような仕草を見せる場面でもかっこよさがびんびん伝わってくるのですが、やっぱり殺陣の場面はダントツです。
映画が終わりエンドロールを眺めていると、殺陣師?の欄に岡田准一の名前が入っていたので、現場でもご自身で演出されたんだと思います。
岡田准一の殺陣はマジでかっこよかったです。

映画をみて

美しい時代劇です。木村大作監督がインタビューで美しい時代劇にしたいとおっしゃっていたのが具現化されていました。
美しいさとは、ただ映像が綺麗でとか風景や背景が美しいとかだけでなく、夫婦の愛や友情などの人の美しいさや、配役、新兵衛に見るはかなさや弱さなど、日本的な美がたくさんあったように思います。
現代の日本映画やハリウッド作品にはない美しい作品を見れたような気がしました。

- - AD - -

関連リンク

散り椿


- - AD - -